監査役へのインセンティブの付け方

監査役へのインセンティブというのは中々に難しい問題を含んでいます。ちなみに監査役には税制適格ストックオプションが付与できません。以前の会社法ではそもそも監査役にストックオプションすら付与できませんでした。おそらく、監査役に株価と連動させるインセンティブを与えたら、監視機能がなくなって、経営者とグルになって暴走するんじゃないか、くらいに思われていたに違いありません。

続きを読む

監査役に相応しい人材とは

上場企業ですと、お目付け役っぽく見えればよいので、弁護士が社外監査役になっている例が多いように思われます。アメリカの場合には、弁護士資格がある人は社外監査役でなく、社外取締役になるケースが多くなっています。アメリカの場合、弁護士になる方の中には結構経営のプロフェッショナルも多くいらっしゃいます。日本の場合は、法律のプロフェッショナルであって、経営のプロフェッショナルはあまり多くいらっしゃいません。司法試験も最難関な試験ですし、受験勉強に時間を割かなければ弁護士になれませんから、経営者と弁護士の二足の草鞋を履ける人材はおのずと少なくなってしまうでしょう(皆無ではありません)。

続きを読む

取締役会及び監査役組織の制度設計とは

日本の株式会社の標準的なパターンは、取締役会を設置して監査役を置く形でしょう。いわゆる取締役会設置会社と監査役設置会社になります。利害が相反する株主が増加してきた場合には、取締役会設置会社にする必要が出てきます。

続きを読む

取締役会非設置会社組織の制度設計とは

ベンチャー・キャピタルの中で、投資家として社外取締役として派遣されても、下っ端の場合は、その場で決めることができません。「会社に持ち帰って相談させてください」としか言いようがなく、担当者を責めても可哀そうというものです。

続きを読む

取締役単独組織の制度設計とは

アメリカにはアメリカの、日本には日本の事情があることを前提としたうえで、日本のベンチャー企業の望ましい制度設計を考えていきましょう。ここで述べることはあくまでも参考に、個別事情も多分に含むので、それらは専門家を交えてあなたなりの企業の制度設計を行っていくべきでしょう。

続きを読む

投資契約や株主間契約とコーポレート・ガバナンス

日本のベンチャーの場合、環境や制度上の問題として、取締役会に権限移譲する形は困難ですので、簡易株主総会としての取締役会に代わる機能を投資契約や株主間契約等に持たせる必要が出てきます。アメリカのベンチャー投資において、株主間契約で投資家の拒否権があるのは次のようなケースです。

続きを読む

日本とアメリカのコーポレート・ガバナンスにおける議決権や環境についての違い

実は、決議に必要な議決権の割合も日米で異なることがあります。例えば、アメリカでは、合併でも総議決権の2分の1超の賛成で決議できますが、日本では出席株主の議決権の3分の2以上の賛成(特別決議)が必要になります。アメリカより日本の方が少数株主についての権利も実は強かったりします。

続きを読む

日本とアメリカのコーポレート・ガバナンスにおける人材についての違い

日本では、投資家や社外取締役になれる人材の層がまだ薄いこと、ベンチャー側が投資家をどこまで信頼するかがまだ明確ではない、そして会社法上の制約等から、アメリカと全く同じコーポレートガバナンスの形はとれません。制度や文化の違いというものが日米においてあります。

続きを読む

アメリカのコーポレート・ガバナンスについて

アメリカのベンチャー企業におけるコーポレートガバナンスの形を見てみましょう。アメリカのベンチャー企業では取締役会があります。日本でもあるだろう。それはそうなんですが、実は会社法上、株式会社は取締役を設置する必要はなく、定款で定めることで任意に取締役会を設置できるとしています(会社法326条2項)。それで、以下の4種類の株式会社については取締役会を設置しなければならないのです(同327条1項)。

続きを読む

起業家とリーダーシップ

投資家との関係で重要なことは、起業家のリーダーシップです。ベンチャー企業の場合は起業家(創業者)が保有する持ち株比率ということもできます。当然、持ち株比率が高ければリーダーシップがある、低ければない、ということが言いたいわけではありません。持ち株比率が高くないと、せっかくのリーダーシップが発揮できないということです。

続きを読む